2009年9月29日火曜日

リハビリの再処理効果

再処理とは 脳が本来持っている情報処理の活性化のことです。
EMDR治療でも使われている言葉です。

母は 長い間亡き姑の言葉を悲しんでいたのでしょうか。
帰国中、一緒に居た1ヶ月ほどの間に何回も同じ言葉を聞きました。

「赤ん坊を泣かせるな、と言われて おんぶしてジャガイモを植えたんだよ。悲しかったよ。」
と・・・。
(赤ん坊とは 既に定年になった兄や還暦を目前にしている私のことですから むかし、昔の出来事です。)

先日電話で話した時のことです。

「お母さん、今度EMDRやってあげようか。11月にはトレーニングが終わるから。」
と言う私に 思いがけない答えが返ってきました。

「もういいの。」(母)

???

「どうしたの?」(私)

「あのね、リハビリセンターで私の孫のような若い方が 一生懸命私たちの世話をしてくださるのを見てたら 言われたことはどうでもいいって思えてきたの。」

・・・そういうこともあるのですね。

若い方々の仕事への姿勢を見ている内に 気持ちを切り替えることが出来たようです。
これはEMDR治療で眼球運動によって起きる効果に近いものがあります。

巣南リハビリセンターの職員の方々の仕事に対する姿勢が 母の心にも働きかけ、半世紀以上母の脳裏にあったものを融かす効果があったのです。