2009年11月23日月曜日

生しらす丼

生しらす丼を召し上がったことはおありでしょうか。

江ノ島の名物です。
前回帰国した際に 友人に江ノ島の山の上にある食堂に連れて行って頂き、ファンになりました。

実は神奈川県にあるアドラー心理学を実践している学校からお仕事の話を頂き、帰国しました。
18日朝 モントリオールを発ち、19日午後3時に成田に着きました。
成田XPで大船に。オーストラリア人のアパートの大家さんが大船の駅まで迎えに来てくださいました。
「大船駅のプラットフォームまで迎えに行きますよ。」
というメールを頂いていました。

実はお話を頂いたときに 「藤沢・江ノ島・生しらす丼」と脳裏に浮かびました。
新しい土地、新しい出会い、「ワクワク、ドキドキ」がしばらく続きそうです。
「ワクワク、ドキドキ」は次男が子どもの頃よく言っていた言葉ですが ふと出てきました。
生しらす丼に近くて しあわせです。

日本の皆様 よろしくお願い致します。

2009年11月12日木曜日

息子達の言葉

上の息子が中2の時のことです。
家庭が崩壊していることを指して言いました。

「お母さん、T(弟)は可哀想だね。俺は 最近までは良い家庭があったことを知っているから 大人になっても家庭ってどんなものか覚えていると思うけど Tは小さいから覚えていないだろうね。」

下の息子が中2になった時に言いました。
「お母さん、お兄ちゃんは可哀想だったね。俺は小さかったから 何が起きているのかよく分からなかったけど お兄ちゃんは中2だったから 全部分かって 辛かっただろうね。」

息子の言葉を聞いても 当時の私はうつ症状の真っ只中で 彼らの気持ちを受け止めることは出来ていませんでした。

その後、1998年だったと思います。
気功の先生の手ほどきで瞑想をしていた時に 二人の息子の言葉が脳裏に浮かびました。
当時の息子達の声がそのまま聞こえて来ました。
お互いの悲しみを思いやれる息子達は 私にとっては財産なのだ、と強く思ったのです。

アドラー心理学では 幸せの3大要素を 次のように言っています。

1.仕事、勉強、家事など することがあること
2.友人、社会とのつながり(1以外の場所で)
3.パートナー

次の二つも関わってきます。
 
4.精神生活
5.趣味

さらに「勇気づけ」を実践すると 毎日しあわせを感じられます。
EMDRセラピーで勇気をくじかれた記憶を ポジティブに変え、勇気づけでひとりでも多くの方にしあわせになって頂きたい、と思います。

2009年11月11日水曜日

息子

私には 息子が二人おります。
長男は ウエブディレクターで会社員。
二男は アメリカの芸大でジャズベースを学んでいます。

私がアドラー心理学に出会ったのは 1994年(くるしい年)長男が中2、二男が小4の時でした。
私は 夫婦不和が原因のうつ症状の真っ只中でした。

状態を改善したいと模索するうちに 友人から「アドラー心理学」という言葉を聞きました。
そして 野田俊作氏の「アドラー心理学入門:勇気付けの家族コミュニケーション」に出会います。それを読んで 息子達に宣言しました。
「お母さん、今まで生き方が間違っていた。これからは アドラー心理学で生きるわ。」

本をきっかけに 1995年から2000年まで シカゴでアドラー心理大学院で家族カウンセリング等を学ばれたS先生から 子育て講座、心理学講座などを学びました。

「二男が中学を卒業したら シカゴのアドラー心理大学院へ行こう!」
と目標を立てて 働き始めました。

中2の頃、私の希望を聞いた二男は
「お母さんが行くのなら 行ってもいいよ。僕は日本に居るよ。」
と言っておりました。ところが中3になって
「僕もお母さんと一緒に行きたい。連れて行って。」
と 気持ちが変わりました。

そして2000年3月、中学卒業と同時に二人でモントリオールに来ました。
それから9年8ヵ月。
色々な障害を乗り越えて 息子はモントリオールで高校を卒業、カリフォルニアで大学の最終学年を修めています。
私はアドラー心理大学院修士を卒業、EMDRセラピストの訓練も受けることが出来ました。

昨夜 久しぶりに二男と電話で話しました。
「ベースの個人レッスンを受けている先生に可愛がってもらっているんだよ。ロサンゼルス交響楽団で弾いている人、50才位かな。先生は大学を出てすぐにオーケストラに引っ張られた人なんだよ。レッスンの前後に色々な話をしてもらえるんだ。将来のことを相談に乗ってもらえたり、練習についてアドバイスをしてもらえたり。」
と。息子が その道の大先輩に可愛がって頂いているというのは 親としてとてもうれしいことです。
「2000年にモントリオールに来た時のことを思うと お互いに前進してるね。これからも ゴールに向かって まい進してね。」
と伝えました。

息子の現在は 私がアドラー心理学に出会い、S先生からの勇気づけを頂いたことにつながっています。

家庭不和・離婚という出来事が無かったら アドラー心理学に出会うことも無かったのです。
否定的にとらえがちな出来事ですが 人生プラスに働くこともあるのですね。

アドラー心理学のおかげです!
アドラー心理学の「勇気づけ」をひたすら実践することが しあわせにつながります!

Y君の絵手紙

きょうは Y君との日本語の勉強の日でした。

学校で編んだというペンケースを 誇らしげに見せてくれました。
Y君の通っているのは フランス語でシュタイナー教育を実践している学校です。

編み物の先生から習ったというペンケースは たくさんの色鉛筆を入れるのにピッタリのサイズです。
「ボタンは先生につけてもらったの。」
と 満足そうなY君。
「あのね、アメリカ人のお友達がまた学校に来るんだって。先生に手紙が来たの。」
と これもうれしい報告です。

「これ、ぼくが描いたの。きれいでしょう。」
と クリスマスの飾りをたくさん描いて
「IKUKO さよなら」
の文字も入れた 絵手紙をくれました。

「ぼく、書き順すごい?」
と 書き順に気をつけて漢字を書いていることを 伝えたいY君。

私のモントリオール生活に 温かいエネルギーをたくさん下さったIM家の子ども達の一人です。

2009年11月6日金曜日

みたらし団子パーティ

土曜日の日本語教室でのことです。
子どもたちは お母さんが日本人、お父さんは他の国の出身です。
日本で言う いわゆるハーフの子ども達です。

日本の和菓子の話になりました。
どの子も和菓子は「大好き」です。
みたらし団子が簡単に美味しく作れることを思い出し、作り方の載っているサイトを伝えました。

次の週にEさんが
「このビルにキッチンはあるの?」
と聞いてきました。
「無いけど。どうして?」
「みたらし団子、みんなで作りたいから。」
とEさん。

自分の家でよく友達とお菓子を作る、と聞いていたので
「友達と作れば?」
と伝えると
「きっとみんな好きじゃないと思う。」

つまり友達は日本のお菓子になじみの無い人たちなのです。

そういえば お餅、団子、白玉のように粘り気のあるお菓子を
とても好き、という西洋人の方もたまには居られますが 多くの方達からは
「変!」「飲み込めない。」
等と反応が返ってきます。

ティーンにもなっていないEさんが そのような見極めが出来ることに感動しました。
文化の違い、好みの違いを自然に受け入れているのです。

彼女は暮らした国が ヨーロッパ、日本、そしてカナダ・・・。
それぞれの文化の違いを肌で感じて成長しているのですね。

土曜日、午前の日本語の勉強の後、白玉団子作りパーティを開くことになりました。
楽しいひと時を共有できそうです。

2009年11月4日水曜日

母の回復

88才の父から Eメールが届きました。
(父がメールを使うようになって 連絡が楽になりました。)

「皆さんのお蔭で、今日もお母さんはリハビリ。一回ごとに力が付いて来るようです。
左足のむくみもほとんど目立たなくなりました。
こんな事をしていたら寝たきりになると言って、手続きをして貰ったお蔭です。」

とありました。
5ヶ月前に帰国した際 私が乗ったタクシーの運転手さんは介護タクシーとしても
仕事をされていました。
両親が通院にお世話になっているとのことで 母の状態をよくご存知でした。
そして 私に
「お宅のお母さんは リハビリを受けたほうが良いですよ。介護保険を利用する手続きをした方がいいですよ。」
と勧めて下さったのです。

長く日本を離れていた私には 介護保険の仕組みは分かりませんでしたが
お世話になったことがあるケアマネージャーの方に連絡を取りました。
驚いたことに 電話をかけて15分後には書類を持って訪問して下さいました。

そして私が10日後にはモントリオールへ戻ることを伝えると
介護タクシーの利用の手続きを迅速にして下さったのです。
その日の母は
「お世話になるのは心苦しい。タクシーだけでも有り難い。リハビリは行きたくない。家に居るのが一番しあわせ。」
と 言い切っていました。

ところが その後介護タクシーを利用させて頂くと 私に話をして下さった同じ運転手さんだったそうです。
そして母に強くリハビリを勧めてくださいました。
母の気持ちが変わり 週に2回ずつリハビリに通うようになったのです。
そして5ヶ月経ちました。その経過が上記の父のメールです。

介護タクシーの運転手さんのお言葉がきっかけになりました。
本当にありがたい、と感謝しております。

権力闘争:アクアフィットネスの場で

最近 パンプキンパイ、アップルパイ、ブルーベリーパイと高カロリーのお菓子を取りすぎていました。アクアフィットネスで少しでもエネルギーを使うことにしました。

寒くなってきたためか 受講生は7人だけでした。
プールに居たのは 50才位の監視員の女性と30代のインストラクターの男性です。

クラスは25メートルプールの半分の浅い部分で行われます。
クラスが始まると 8人の内の一人はヌードルと呼ばれる浮き具を使用して
プールの深い所でエクササイズを始めました。
監視の女性が 浅い所へ移動するように、と声をかけました。
すると 注意された女性は
「どうして?いつもここでやってるけど。」
と答え、移動しようとはしませんでした。
監視員が繰り返し移動するように伝えると 注意された女性は
プールから出て行きました。

数分するとクラスに遅れて別の女性が入ってきました。
深い部分からプールに入ろうとするのを見て
監視員は同じように注意をしました。
すると その女性は手を振り払うしぐさをし、監視員を無視しました。
監視員が注意を続けると クラスに加わってエクササイズをしていた別の女性が
ヌードルを持って深い方に移動しました。

注意された人をサポートする態度を示したのです。

監視員は繰り返し浅い方へ戻るように手で指示をしました。
この二人の女性は 全く無視していました。
監視員の女性は組んだ足を30分以上ゆすっていました。
口も固く結んで険しい眼を注いでいました。

インストラクターは 一番初めに監視員に
「何故?」
と聞いただけで 後はずっと無言でした。

監視員の女性、プールを去った女性、無視を続けた二人、
正にアドラーで言う権力闘争そのものの図でした。

2009年11月2日月曜日

ピアノ発表会

IM家のご家族が出演されるピアノ発表会に行きました。

Y君、Nさん、とお母さんの3人が弾かれました。
4年前のY君を知っている私は 彼の上達に眼を見張りました。
Nさんも4年前には
「私はピアノは向いていない。」
と言って当時は習っていませんでした。
今は勉強の気分転換にピアノを楽しんで練習しているそうです。

お母さんも子どものころからずっとピアノを楽しまれておられます。
発表会の最後には 先生と連弾されました。

会の進行はフランス語。
演奏者は日本人のIさん、いわゆるハーフのIM家のお子さん二人、
フランス系カナダ人の先生、後はスパニッシュ系の生徒さんでした。

様々な人種の人々と一緒に暮らすことが日常のモントリオールは
子ども達の人格形成に大きな役割を果たすことになることでしょう。