2011年2月1日火曜日

困難に立ち向かう勇気

子どもを「勇気づけの対応」で育てる効果が 特に顕著になるのは 子どもが成人してからです。

家庭教師や塾の教師をする中で「勇気づけ」を実践してきました。
そして そのお母さん方が「勇気づけの対応」を実践され、お子さん達は 立派に社会人として巣立って行かれています。

この就職氷河期に希望の職を得て あと2ヶ月足らずで海外に赴任するMちゃん、彼女のお母さんが「勇気づけの対応」を学ばれたのは 彼女が最初の困難にぶつかっていた中1の時でした。

ある方がおっしゃいました。
「何でも受容する、子どもの要求を全て受け入れる」育児方法を0才~4才まで実践されたところ、お子さんが
「“お母さんは 子どもの言うことを聞くものでしょう!”と子どもが言うのを聞いて、何か違うな、と思ったのです。」


「これは アドラー心理学では“過許可”です。」
とお伝えしました。

日本では心理学は新しい分野であるため 成果にたいする点検が重視されていません。
北米では 新しい手法については 発表前に必ず効果を確認するリサーチが行われます。
EMDRセラピーも 一定の人数の病理を持った人々を「治療を受けたグループ」「治療を受けないグループ」に分けて 実験が行われ、その成果が認められて アメリカ精神医学会で「有効なセラピー」と認定されています。

育児でも同じです。「勇気づけの対応」については 多くのリサーチがあります。
具体的な成果に裏付けられた育児を行っていけば「自立心と責任感」を持つ人に育ち、社会に巣立って行けます。

一人でも多くの方に「勇気づけの対応」を学んで頂きたい、と願う理由です。

「子どもを訓練する時間を惜しむと 大きくなってからもっと多くの時間と労力を必要とするだろう。」
と 言ったアドラー派の学者がいます。
日本の青年が犯す犯罪を見ると 正にそういうことだ、と思います。