2013年4月17日水曜日

だまってて!!!

「黙ってて!!!」
と子どもが言いました。

練馬の「勇気づけセミナー」で 
お説教、小言、皮肉、嫌み、脅しは 「勇気づけ」にはならない、との文を読んだ時の事です。

それを言ったのは 中3、小5のお子さん、どちらも男の子です。
中3の子はお母さんに、小5の子はお父さんに。

私達大人は往々にして自分の子を自分の一部のように感じ、
あるいは自分の子の言動の責任を取らなければいけないと思い、
ついつい気がつかないうちに 口うるさくなってしまいがちです。

一言の注意、あるいは意見に終わらず 延々と語ってしまいがちです。

ここでお伝えした二人のお子さんは 親に言える関係があり、
親の方も「勇気づけにはなっていなかった。」ことを分かっておられます。

様々なこどもの症状に 私達親も加担していることがあります。

こどもは 子どもではあるけれど
子供、お供するものではなく、個人として赤ちゃんの時から接していくことが大切ですね。

「赤ちゃんはしゃべらないけど 全部分かっているんだよ。」
と 赤ちゃんの頃の記憶を持っている私の二男が言っていました。

2013年4月15日月曜日

心の中の大きな怪物がね・・・

小3のA君、きょうの療育指導も ドラマでした。
(お母さんの了解を得て EMDRを行いました。ブログに書くことも許可を頂きました。)

「この1週間、どうだった?」
との私の問いに
「僕のクラス、もしくは組に 注意をするには向いていない女の子がいるの。その子が僕に でこピンで注意したの。僕は2回目までは我慢したんだけど 3回目にされた時に僕の心の中にいる大きな怪物が動き出して その子に乱暴をしたの。」

「その怪物はね、小1の時には卵だったの。それが2年生になったら心の中で小悪魔になって 巨大化したの。」

話を聞きながらEMDRをしました。
深いゆっくりとした深呼吸も出来ました。

登場する友達の名前、小1の時の場面などを鮮明に記憶していること、それについての自分の気持ちの状態の表現に圧倒されました。

「あなたの話は とても面白いから ノートに書いておくと良いと思う。」
彼に伝えました。
※実は書くという事が課題のA君です=書字障害

「はい、そうします。」
と答えてくれたので 今後この物語を記録することを課題に加えようと思いました。

2013年4月14日日曜日

「他者の評価に揺れるな」

2012年9月6日(木)朝日新聞、小池龍之介氏のコラムの題です。

「他者の評価に揺れるな」

ブッダの言葉も紹介されています。
「誉められても喜ばす、貶されても嘆かないように。風に揺れない巌を見習いたまえ。」

これは「勇気づけセミナー」で「誉める」と「勇気づけ」の違いで学ぶことと関連があります。

「誉めて育てよ。」と言われることがありますが「誉められる」と他者を意識するようになるのです。本当の自分の自信が育つわけではないのです。

そのことが このコラムで説明されています。

「評価された時には“自信”という上げ底で自分を支えて頑張れても 逆境に立たされると、“自信”はたちまち崩れて何事であれ行き詰ってしまいます。」

それに対して「勇気づけ」は、他者の評価に揺れない自信を育てることを目標にしています。

「えらいね。」
ではなく
「がんばったんだね。」
が その一例です。

ロールプレイをしてみると 言われた時に気持ちの違いがあるとみなさんおっしゃいます。

2013年4月13日土曜日

発達障害???

自分の意思をしっかり持っている小4になったばかりのQ君。

「EMDRセラピーは 午前中にしたい。午後はしたくない。」

少しでも早くトラウマから解放させたいお母さんと お母さんの気持ちに応えたい私が提案した 先週の午後ではなく、今日の午前に決めた時のQ君の満足そうな笑顔が 私の眼に焼きついていました。

彼の様々な症状は 大人に振り回されたくない、という気持ちの表現なのだと推測できました。
お母さんにそれを伝えました。
「無理強いされるのは嫌だ、と言っています。」
とのことでした。

また
「“Qは気持ちを伝えることがうまく出来ないから 発達障害の可能性がある。”というようなことを言われて 心配しています。」
とお母さん。

分かってもらえないとQ君が感じている時、気持ちは語らないでしょう。
Q君は 言葉に表しにくい時には 目で、体で表現しています。
そして、
「う~ん・・・。」
とうなり声を出して、自分の気持ちにぴったり合う言葉を探します。

きょうは
「こんどは いつにしますか?」
とQ君に尋ねました。
「○○日。~という理由で。」
と 即答で返ってきました。
お母さんも私も納得のできる、理にかなった説明でした。

「Q君の考えていることがお母さんの考えと違ったり、都合と合わなかったりと言う場合には Q君に相談されると良いと思います。彼はきちんと話し合いに応じ、時には譲歩してくれると思います。」
とお伝えしました。

小4のお子さんは 立派に考えを持って行動できるのだと再確認しました。

セラピーを終えてQ君が玄関を出る時、とび跳ねながら手を伸ばして大きく振って挨拶をしてくれました。

You made my day!

2013年4月12日金曜日

プロの美しさ

R先生、公立校で療育指導に30年以上携わって来られたベテランです。

領域は異なっても 指導の方法、対応の態度に共通点が多々あります。
また、感想もです。
「子ども達は可愛い!!!」

IQが高く 学習の一部に障害がある、というお子さんへの指導の方向性を考える時に
支援学級のベテランとしての視点を伺うことができるのはとても有難いことです。

どの分野でも共通点があることに気づき始めました。

「その道一筋で来られた方々は 人として誠実でおられ、仕事への姿勢にプロの美しさがある。」
です。

佐藤光政さんのコーラス指導の際にも感じました。
コーラスに行った後は 気持ちが良く、新鮮な空気を吸った気分になれます。
脳の普段使っていない部分が刺激されるからだと思います。







2013年4月11日木曜日

振り切れてました!

「振り切れてました!」
クライエントのAさんがおっしゃいました。
目盛が 目いっぱい上がって振り切れた、という意味です。

EMDRセラピーの中で 辛い感情、不快な感情を0~10で表現して頂きます。
0が全く辛くない、不快感は無い状態
10が 最大限ある、という意味です。

その数値を
「中学のころは 8くらい。
「高校のころは 振りきれてました!」
と表現されたのです。

「振り切れていました!」・・・辛い、生きにくい日々だった、それ以来ずっと大変な毎日を送ってきた、ということなのです。

笑いながらおっしゃることができる状態に 一緒に声をあげて笑うことが出来ました。

「日常の緊張感は 今は1くらいに下がっています。ここに来た頃10くらいでした。」
「今は とても楽に感じています。」

長い間苦しんで来られたAさんからお聞きする うれしい言葉でした。

2013年4月10日水曜日

誰の課題?

「勇気づけの親子関係実践セミナー」では 2章で「誰の課題?」を学びます。

「誰の課題?」で考え、話し、行動すると 仕事がスッキリします。

往々にして「他者の課題」に踏み込んで関係を悪くしたり
仕事を複雑にしたり
もめ事を作ったり・・・
が起きています。

「子どもの課題」に口を出さない・・・。
これは「親の責任」から考えて なかなか踏み切れない、あるいは咀嚼に時間がかかる方々が
おられます。

誰が学校へ行くのか?
誰の宿題なのか?
誰が学用品を用意し持って行くのか?
・・・
子どもの課題に口を出し続けると その関係は続きます。

「気づいた時」が 「自分の対応を変える時」ではないかと思います。

10年後20年後の成果を予想すると 変えやすいかもしれません。
過ぎてしまうと 10年はあっという間です。