2014年3月30日日曜日

学校へ行けました!

「学校へ行けました!」
と報告してくれた 4月から中2のさくらさん(仮名)。

「この前のEMDRの後、自然に行けました。みんなが さくら~!お久しぶり!!!って言ってくれました。前に気にしてたことが無くなってました。」


きょうはお腹の調子が悪くて
 「帰宅したい。」
と保健室の先生に伝えた時の話をしてくれました。

「分かってもらえない。つらっ!!!って感じ。体は 背中にドーン、と何かがかぶさってくる感じ。」

これについてもEMDRをしました。

「お腹の調子が悪くなっても大丈夫。自然現象!って言えます。」
と・・・。

学校へ行けた時の記憶を強めるEMDRを行い
「家でも 寝る前にやってね!」
と伝えました。

4月が楽しみです。

2014年3月28日金曜日

統合失調症:JIJICOからの依頼で

統合失調症は私が「アドラー心理大学院」で取った最後の授業でした。
良い点が取れて とても嬉しかったので印象的な課題です。

jijicoの編集部からの依頼で書きました。

発達障害の方、いじめによる不登校の方が「統合失調症」と診断されて薬を飲んでおられることの危険性を強調したかったのですが・・・。

統合失調症は人口の0.71%の割合で発症すると言われ、厚生労働省の調査では2008年現在、推計受診中の患者数は79.5万人とされています。
統合失調症の診断はDSM5(※1)あるいはICD-10(※2)の診断基準に沿って行われます。
 統合失調症の原因は明確には分かっていないとされています。遺伝的要因と環境的要因があり、発症のしやすさは遺伝すると言われています。環境的要因(進学、就職、結婚など)、はきっかけになると考えられています。
 
症状の代表的なものは次のものです。
①幻覚(幻聴、幻味、幻嗅など)
②妄想(被害妄想、誇大妄想など)
③日常生活、社会生活において支障が出る(会話が成立しない、自分の感情を表現できない、他者の感情を理解できない、洗面、入浴、片付けを始めとする基本的な生活、その他の場面において意欲的になれないなど)

症状の表れ方、程度には個人差が大きく統合失調症になればどの症状も持つ、という訳ではありません。

 治療には薬物療法、心理社会的療法があります。薬物治療時の注意点として 服薬し始めてからの変化を記録し、担当医に伝えることが大切です。改善された症状「不安感が減った」「眠れるようになった」、逆に新たに出てきた状態「集中力が無くなった」「一日中眠気が強い」「いつもボーッとしている」「だるい」「ろれつが回らない」「ヨダレが出る」など。

統合失調症の患者さんの中には薬物治療だけを行っておられる方もおられますが、社会的治療として病院で実施されている心理教育プログラムに参加したり、行政の窓口で相談し、「障害者自立支援法のサービス」を利用したりすることも必要です。
 
平成21年度熊本大学で行われた障害者支援プロジェクトの報告によると統合失調症の
患者の支援者は両親が53%、兄弟19%となっています。子どもが患者さんの場合、将来の生活の心配を減らす為に「成年後見制度」を利用することも考えられます。
 
また治療を始めて2年以内の方、あるいは未受診の方は国立精神・神経医療センター(東京都小平市)の「統合失調症早期診断・治療センタ―」で相談が出来ます。

ご家族の心身の健康の為に負担の軽減という観点から 行政やNPO,任意団体で行われているサービスを利用する方法もあります。ご家族にとって患者さんを支えることはとても大変です。しかし「幻聴、妄想を始めとする症状や状態を否定しないで受け止める姿勢」は患者さんが安心感を持てます。それが症状の安定につながります。そうした対応が出来るようになる為に同じ病気を持っておられるご家族の方々との交流は心の支えになります。

最後に、発達障害を持っておられる方の「フラッシュバックの幻聴とファンタジー妄想」を統合失調症と診断されるケースがあります。
診断に疑問がある場合には セカンドオピニオンを求めることも必要だと思います。
 
参考になるサイト

・国立精神・神経医療研究センター病院「疾患別Q&A
・厚生労働省「みんなのメンタルヘルス」

※1.DSM 5=Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders(精神障害の診断と統計の手引き)
アメリカ精神医学会

※2.ICD10International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems疾病及び関連保健問題の国際統計分類)
WHO(World Health Organization:世界保健機関)

 

持って生まれた健康なこころ

「人は誰もが 健康なこころを持って生まれる。」
と 私は信じています。

性善説に近いものかも知れません。

カウンセリング、EMDRセラピーの中で
それをいつも思います。

アルフレッド・アドラー博士は
「どのような精神病理も 勇気を挫かれたことに起因している。」
と言い 親や教師に「勇気づけ対応」の大切さを訴えました。

勇気を挫かれてしまっても 誰もが本来の健康なこころは 
地球の核のように失わずに持っていると思います。

いろいろな環境、出来事の積み重ねが層になってその核をおおっているのだと。

「勇気を挫かれた体験」はトラウマでもあり、そのトラウマが治療されれば
本来の健康なこころが出てきます。

しあわせが戻ります。

2014年3月27日木曜日

花子とアン

3月31日から始まるNHKの朝のドラマは「花子とアン」。
赤毛のアンを翻訳された村岡花子さんの物語。

先日何気なくテレビをつけると 村岡花子さんの少女の頃の空想の場面の撮影風景が流れていました。

「赤毛のアン」は小説上の人物ですが 空想の世界をあれだけ書けるモンゴメリー女史も空想の世界を持っておられたかも・・・。

それを現代社会で話したら「妄想」と言われ、何らかの病名がついてしまうかも・・・と思いました。

「ちょっと変わっている」程度で受け止めてもらえていた時代が かわっている子にとっても周囲にとっても生きやすいかと・・・。

2014年3月24日月曜日

女性はこわい・・・

今週、続けて
「女性がこわい・・・」
という話を聞きました。

「僕は九州出身なんです。九州では男尊女卑といわれているけれど 家の母親は外向きの顔はそれを実行していたんですよ。でも来客がいなくなると強さを見せました。母親の方が父親より強いんです。女性は外向きの顔と家での顔は違うんだな~と思いましたね。」

「高校の時、一人のクラスの女子生徒が1年間大勢の女子にいじめられていたんです。1年ですよ。こわかったです!」

「小さい頃、母親が僕に体罰をしていました。小さかったからやり返せませんでした。繰り返し体罰がありました。こわかったという気持ちより、早く終わって欲しいという思いでした。女性はこわいです!」

私も女性のひとりですが そのこわさ、分かります。

2014年3月21日金曜日

勇気づけで学校との関係を築く

「勇気づけの親子関係実践セミナー」を受けて下さった佐竹さん(仮名)に書いて頂きました。

ついこの間支援学級の担当の先生と、主任の先生と沢山お話をして来ました。

以前から「親の会」というもの「セルフ・ヘルプ・グループ」が必要なのではないか?と私はずっと考えていました。立ち上げようと言う話も何度かありましたが、個々の事情でなかなか踏み込めない親御さんも多く、ずっとストップしたままでした。

しかし先日、上記の先生とお話をしている中で、本来ならば学校サイドからのお願いは出来ない事なのだけれども、出来ればその様な横の繋がりを作って行ってほしい。
その理由の一つに、やはり、職員と言う立場からの意見は受け入れる事が出来ない親御さんは多く、その結果虐待につながっているケースもある。など深い部分でのお話がありました。

数年後には、通級と言うシステムは無くなり、公立の各学校に「支援学級」という物を作り、そこに先生が通うシステムになるようです(東京都のHP3章)
これに関しても、支援にかかわる先生方は不安に感じているようです。プライバシーの問題、横の繋がりなど…。
同じ意見を持つ親御さん、そうでは無い方も勿論いらっしゃいますが、やはり、私は必要性を強く感じているので、たった一人でもアクションを起こして行こうと決めました。それがいつ結びついてゆくかは分かりませんが横の繋がりと学校との関わりはとても大事な事だと感じています。

保護者と学校の関係を勇気づけで築く


支援学級の先生からのお話を聞いていて感じたのですが、正に「勇気づけ」の気持ちで学校との関係も築き上げて行く事が大事なんじゃないかな?と思いました。

その為には、お母さんが知り、実践され変化を実感する。
親の対応が変われば子供も変わる、子供が変われば、学校との関係も変わる、
本当にそうなんだと思いました。

と言うのも、色々な方とお話をして行く中で、母親の苛立ちの矛先を、学校や担任、支援級のせいと怒りでいっぱいな方が多いのです。

確かに、現状として担任や学校の対応の問題も多くあるとは私も思います。感情的になる気持ちもわかります。でも、その感情をそのままぶつけるだけでは、何の解決にもならないと思いますし、状況を更に悪化させてしまうのではないか?と感じたりしていました。実際、支援級の先生はその辺の事でも悩まれている様でした。

その様なお話を聞きながら、支援級の先生が提案して来て下さったのは、「親の会」を作り、アットホームな雰囲気で 経験された方の話を学年の下のお母さん達に話してほしいとの事でした。その為には、学校のランチルームを貸す事も可能、そして、その場に職員も参加させてほしいとの話だったのです。

私の横の繋がりで、実現しようと思っていましたが、0からのスタートに対して抵抗がある方や、
考え方の違いも勿論あり、色々な方の意見をまとめてスタートするよりは 私個人で先ずは第一歩を踏み出す事に決めました。たった数名の横の繋がりでも、一緒にスタートする事は難しいですね。

当初、何をするにあたっても「肩書き」が無いと出来ないと思っていました。
でも、無くても出来る事はあるんじゃないかな?と思ったんです。
その為には、やはり私自身がもっと学ぶべき、実践し続けるべきだと思いました。
私に欠けている「勇気」を持つ事、行動する事で自分の為にもなる事なんじゃないかな?と。

2014年3月19日水曜日

アートセラピー:無意識の世界

17日(月)のフォローアップセミナーで アートセラピーを行いました。

「きょうは アートセラピーをしたいと思います。」
のことばに 
「えっ!(絵っ!)」
と言う表情のみなさん。

それぞれ思い浮かぶ言葉でイメージを描いて頂きました。

終わってから
無意識(自分が気づいていない)の世界が率直に表象されることに驚いておられました。

「これ、持って帰って良いですか?」
とAさんがおっしゃると 他の方も・・・。

フォローアップセミナー以外でも機会があれば行いたいと思いました。