2010年5月2日日曜日

ほめられて 勇気をくじかれる

褒めることは 良いこと・・・
と 多くの人が思っています。

私の恩師 坂本洲子先生の著書「6歳まではたっぷり愛して7歳からは見守って」の中に “「ほめられつづけてきた人」「叱られ続けてきた人」ともに心に傷がある”とあります。

ある方の早期回想です。
「4才位の時 小川に落ちました。渡っていた小さな橋が揺れたんです。お父さんに頼まれて持っていた数個のナスを 流されないように一生懸命拾いました。お父さんが お母さんに話しているのが聞こえました。“泣きもしないで ナスを拾っていた。すごい子だ。”このことは長い間忘れていたんです。でも何かを一生懸命にやっている時 思い出すようになりました。」
この人は 叱られたのではなく むしろ褒められています。

けれど 結婚して夫や義理の家族からは けっして認められたことが無かった、一生懸命やっても感謝の言葉を聞いたことは無かった、といいます。認めてもらえないことに 何をやっても喜んでもらえないことに とても傷ついたそうです。

「勇気づけ」を学ぶ中で 彼女が 一生懸命やった後、努力を認められるのを期待していた、と気がついた時に 幼いころのお父さんが彼女を認めていた記憶と重なったそうです。

坂本先生の本の一文のように 褒められ続けた訳ではないのですが その後の彼女が認められない時に傷つくことにつながったのです。

「感謝されなくてもいい、自分がしたかったから行動したのだ。結果を認めて欲しい、と思った自分が間違っていた。」と思うようになって 楽になったそうです。