2009年6月25日木曜日

Kさん:お兄さんの思い出

兄はね 先天性の心臓病だったの。
スポーツが好きで 
「サッカーをしたい。」
って言ってたんだけど 体に負担がかかるから 卓球をしてたのね。
二十歳までしか生きられないって言われてたのよ。
その頃 心臓の手術が始まったころで
うまく行けば もっと生きられるって
可能性にかけて 手術をしたの。
高校1年生だった。
結局 うまく行かなくて 亡くなったの。
その時 たまたま 近所の人が
手術の時の看護婦さんだったのね。
兄が亡くなった後 家に来て
“兄が手術を怖い、って手術台の上で震えていた。”
って 母に話したのね。
母が泣き崩れていたのを
よく覚えてるの。
私、自分が冷たいのかな~って思うんだけど
母をかわいそうだとか思ったんじゃないの。
どうしてこの人は 母にそんなことを言うのかな、
って 思ったのね。

そうそう、昔、お風呂って
薪で焚いてたのね。
私がお風呂へ入る時
兄が 竹の火起しを使って
お風呂の追い炊きをしてくれてたわ。

テレビが入ったころで
私の布団とテレビの間にちゃぶ台を立てて
つい立にしたのよ。
意地悪なんだけど
私、どうしてこんなこするのかな~って
思ったことを覚えてる。

私、兄が手術台の上で震えていたって聞いてから
死ぬのが恐いって思ってた時期があったわ。

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Kさんに 早期回想から解釈出来るKさんについてお話し、
‘冷たいのではない’ことをお伝えしました。
喜んで頂けました。
お互いにお礼を言って電話を終えることが出来、うれしく思いました。