教職を退職した年 Mさんは ホームヘルパーの講習を受けられました。
今は 月に何回か ホームヘルパーとして働かれているそうです。
私は 老々介護状態の両親のことを Mさんにお話しました。
父は 87才、母は84才です。
父の方は 数年前に直腸ガンの手術を受け ストマーを付けています。
その手当ては 父が自分でしています。
父の退職後の主な仕事は 庭の手入れ、柿の木の手入れでした。
ところが 母が自由に歩けなくなって 母がしていた買い物、家の中の掃除、
お風呂の準備と後始末、食事を台所から運ぶ・食後の食器を台所へ運ぶ等の
家の中の仕事も 父がするようになっています。
私が帰国して しばらく一緒に暮らし、どのように分担しているのか
詳しく知ることができました。
洗濯の例です。
洗濯機から 父がカゴに入れた洗濯物を
物干しを吊るした場所に運びます。
物干しは S字型フックを使って 母が座って
物干しに手が届く位置にあります。
母が カゴの洗濯物を物干しに吊るします。
父は 吊るし終わった洗濯物を 外に出します。
父が取り込んだ洗濯物を 母がたたみ、
父は 自分の物は自分で箪笥に片付けます。
ホームヘルパーの知識を持ったMさんによると
「持っている能力をとりあげないで 使っている」という点で
父の母を介護する態度は 理想的、テキスト通りなのだそうです。
状態を見ながら できることは出来るだけ自分でやることが
能力を維持する上で大切だということでした。
育児の「自立心・責任感を育てる」為には
手や口を出しすぎないと 共通していました。
専門的にヘルパーの勉強をされたMさんの知識は
とても参考になりました。
