2013年6月11日火曜日

NHK効果:EMDR

3月と4月にNHKで EMDRが紹介されてから 遠方からの問合わせが増えました。

地元のEMDR治療者をご紹介したり、あるいは何故近くの治療者に行かれないのかを伺うと
「地元の治療者に問い合わせたが 千葉より遠方の治療者を紹介された。」 
「地元の治療者に あなたのケースはEMDRの効果があるか否か疑問と言われた。」
と返事があります。

私はカナダでトレーニングを受けました。
私がEMDRを行う時にいつも思い出す言葉があります。

「基本の手順を守れば どんなトラウマ、悩みにも対応出来ます。失敗することは 絶対にありません。経験を積めば積むほどより熟練したセラピストになれます!きょうから皆さんは EMDRセラピストです!!!たくさん経験を積んで下さい!!!」

カナダにいた頃は 機会がある度に練習をさせてもらっていました。
悩んでいるという話を聞き、可能な場所があれば
「EMDRセラピーを試してみますか?」
と・・・。

※ 悩み ⇒ EMDR後 です。

①職場で研修があり、自分も行きたいのだけれど学ぶ意欲が出ない。
 記憶⇒子どもの時に 両親が離婚し、学校へ行きたくなかったけれど無理やり引っ張って行かれた。
 ⇒EMDR後:進んで研修を受けるようになった。

②夫を亡くした、闇が怖くて 眠れないし、夜は全部の部屋の電気を点けている。
 記憶⇒夫が一番頼りになる人であった。夫の死を受け入れられない。
 
 ⇒EMDR後:電気を消して眠れるようになった。

③夫と車に乗ると 必ずケンカになる。長距離の場合、出かけるのが苦痛
 記憶⇒日本で車の事故にあった
   ⇒EMDR後:夫婦ゲンカは全く無くなった。
 ご主人「何が起きたのかわからないけれど 妻は自分の運転に口出しをしなくなったよ!ありがとう。」  

④息子がすぐカッとなる。死が近い自分はその息子のことが心配。
 (ガンの治療を受け、存命期間を御存じでした。)
 ⇒EMDR後:息子は大丈夫、心配する必要はないと思える。

などなど・・・。
こんなものまで解決できるの???
と思うほど 様々な問題が対象になるのがEMDRです。
次は その一つの例です。

Aさんが 実習研修を長期間受けておられました。

講師の指示を 自分が正しく理解したか否かにいつも不安がある。
聞いた後、必ず人が行うのを見てから始めるので いつも人より取りかかるのが遅れる。

記憶⇒子どもの頃、家事をさせられていた時に いつも母親から間違いを指摘されていた。思いがけないところで指摘されるので 自分のしていることが正しいのかどうかという不安が いつも頭から離れない。

 ⇒EMDR後:遅れずに実習に取りかかれるようになった。

トラウマばかりでなく どのような些細な悩みにも対応出来るのがEMDRセラピーです。

なぜなら どのような悩みも
「出来事の記憶」
「その時の感情」
「自分は~である、という信念」
があるからです。

これが まさにアドラー心理学のカウンセリングと一致する部分です。