2010年12月20日月曜日

喪失の痛み

EMDRセラピーをすると 「セラピーの不思議さと効果」にクライエントの方と共に驚くことがよくあります。

お母さん方が「勇気づけ」の講座を受けられると ご自身と向き合われるためか ご自身の為にEMDRを受けられる場合があります。

15年以上前に 講座を受けて下さった方が 成人されたお子さんとの関わりからEMDRセラピーを受けられました。
その方は 30年ほど前に当時2才の健康なお子さんを事故で亡くされています。

保育園に入った初日、保育園で起きた事故とのことです。15年ほどは 亡くされた季節になるといつもうつ症状を体験されたそうです。

「勇気づけ講座」を受けられて実践されるうちに、季節的なうつ症状は消え、ご自身では解決出来た、と思っておられたそうです。
しかし成人されたお子さんとの関わりのことでEMDRを行うと亡くなったお子さんのことが 完全に消化できていない、と気付かれた、とのことでした。

子どもに先立たれることほど親にとって悲しいことはないと思います。

「少しでも痛みを軽く出来るように 一緒に歩いて行きましょう。」
と次回の約束をしました。

そういえば「喪失」のアートセラピーの授業をシカゴで受けた時には 15人前後の学生が それぞれの回想の場面で涙していました。私も含めて・・・。