2012年5月30日水曜日

EMDRセラピーと「早期回想」

アドラー心理学では 人の性格、生き方を捉えるのに「早期回想(子どもの頃の思いで)」を使います。
早期回想の中に 生き方の指針が入っていると見ます。セラピストは クライエントの思いでの中の
「自分は~である。他者は~である。だから自分は社会に所属するために~という行動をとる。」
を読みとります。
EMDRセラピーでは 今症状として起きていることに関連する思い出を探します。

私はEMDRセラピーのトレーニングをカナダで受けたのですが 心理学者、経験豊富なセラピストでも「思い出」の見つけ方に苦労されていました。

EMDRセラピーをする過程で ご本人も忘れていたような子どもの頃の出来事が出て来ます。
興味深いことに 出来事は異なっていても 感情は現在問題となっているものと重なっていることに気づかれます。

アドラー心理学を学んで良かった、と思います。
と言うのは セラピーをする中で 解決した方が良い、関連する思い出(早期回想)に早く到達出来るように思えるのです。

治療する出来事のイメージを捉える時にも アドラー心理学の「早期回想」で得た方法が有効です。

クライエントの方と一緒に「関連する記憶」を探し、イメージ化する「共同作業」も アドラー心理学で目標の一つにすることの多い「協力」を実感します。