2009年12月13日日曜日

「勇気づけ」について

先日の土曜日 「楽しい授業の会」でアドラー心理学の「勇気づけ」を紹介する機会を頂きました。

ご自身の生徒について心配されている方から質問がありました。

「どう対応したらいいか。」と。
先生が生徒の状態を本当に心配されていることが伝わって来ました。
「勇気づけ」は日本語では馴染みの薄い言葉かもしれません。
私もアドラー心理学に出会うまでは 使うことはありませんでした。

「勇気づけは 相手の反応をみれば 自分が勇気づけ出来たかどうかを確かめることができます。」

「どんな時でも 生徒の肯定的な面を探し、それを伝えることが勇気づけになります。
たとえどんなに小さなことで 当たり前に思えることでも肯定的な出来事であれば 伝えます。」

「勇気づけは 褒めることとは違います。」
「褒める」は立場が上の人から下の人への言葉です。
アドラー心理学では上下関係では無く対等に、相互に尊敬し合う、という立場を取ります。ですから上から下への「褒める」ことはしないように気をつけます。私も始めた頃は 違いがよく分からず、子どもへの言葉もすぐには出てきませんでした。
どんな時にも使える言葉があります。
「ありがとう。」
「助かったわ。」
「頑張ってるね。」 などです。

「勇気づけを受けて育つと 自分の中に自信が育ち、自分自身を勇気づけ出来るようになります。」
ところが 「褒める」では 
1.自分自身に自信は育たない。
2.他者に褒めてもらいたいから行動する。
3.褒めてくれる人がいない時には 行動しない。
等の状態となります。

どのような状態の時にでも 肯定的な言葉を生徒に、同僚に、友人にかけられるようになることがお互いの関係を良くし、プラスの方向へ向かう手がかりになります。
「子どもの状態が改善しない。」ときには 自分が本当に勇気づけできているのかどうかの判断材料になります。