2013年4月7日日曜日

ベールが本来のあなたをおおっている状態

きょうは あかねの会のわれもこうレストランで行われた「さくらの夕べ」というイベントに行きました。

練馬区でセミナーを受けて下さっているQさんも来られました。
Qさんのお友だちでやはりセミナーを受けて下さっている方が オカリナの演奏をされたことも来られるきっかけになったそうです。

話の中で Qさんがおっしゃいました。
「若い頃は 物おじせず、何でも出来たんです。20代前半まで。」

「じゃあ、本来のあなたは そういう方なのですね。20代に何があったのですか?」

「・・・」

その方に 20代の青年の話をしました。
私はその青年を幼稚園の頃から知っていて 小学生の頃は勉強を教えていました。
彼は 学校で習った内容に疑問があると 徹底的に質問しました。
そういう彼の素質、力は消えるものではありません。
彼は学校を卒業して会社に入り、1年目で困難を体験しました。
精神的に落ち込み、身体症状も出ました。

入社して11ヶ月経った3月初日にお母さんからメールが入りました。
「とうとう会社へ行けなくなりました。」

それまでは症状を聞いているだけでした。
セラピーを勧めませんでした。
けれど その日は“長引かせてはいけない!”という思いでお母さんにメールをしました。
「すぐに息子さんに私に会いに来るように伝えて下さい!」

その日の夕方、息子さんと話をし、EMDRを勧めました。
彼は何度も繰り返しました。
「僕に会社を辞めるな、って言わないですよね。辞めて良いですよね。」

扱ったEMDRのイメージは
「会社に入って最初の会議で 話の内容が全く分からなかった。居場所がない、と感じた。」
でした。

「僕は会社を辞めるかもしれません。そういう僕を見捨てないでください。」
彼はそう言い残して帰って行きました。

翌朝、
「無事に帰れましたか?」
とメールしました。返事は
「会社に行ってきます。」
でした。

私が彼のお母さんに伝えた言葉で お母さんの記憶に残っているのが
「今の彼は 本来の彼ではない。」
なのだそうです。

Qさんも20代の頃の出来事が 本来のQさんをベールのようにおおっている状態だと考えられます。

青年のケースと重なります。

「問題を解決しよう。」
と決意されて学ばれたり カウンセリングに来られる方は
本来、健康な精神力をお持ちなのだと感じています、とお話ししました。