2013年4月5日金曜日

小さなトラウマも積もればトラウマ・・・EMDR で本来の自分を取り戻す・・・

EMDRでは 小さなトラウマは “Small t” と呼びます。

小さなトラウマも「チリも積もれば山となる」の言葉のとおり積み重なると 立派なトラウマになります。

記憶はとても不思議で すっかり忘れていた、と思うのに一つを思い出すと「芋づる式」にどんどん出てきます。

何才になっても 昨日あった出来事のように思い出します。
EMDRとアドラー心理学の共通するところは 記憶を扱う所です。

アドラー心理学のカウンセリングでは
「あなたが子どもだった頃のことで 繰り返し思い出すことは どんなことですか?」
のように伺います。
「早期回想」と呼んでいます。

これが肯定的なものであれば OKです。
否定的なものであった時に 解決した方が良い課題がその中にあると考えます。
そこにある
「~でなければならない。」
という信念を扱います。

これがEMDRで扱うトラウマと重なる部分が大きいのです。

小さなトラウマでも積み重なると ケーキのミルフィユのように層になります。
ある方がおっしゃっていました。
「昔あった嫌な事を思い出すと 1時間位はそれを考えて落ち込んでいます。一日にいくつも思い出して それぞれに1時間ずつ位落ち込んでいて疲れてしまいます。疲れると眠くなって寝てしまいます。」

これがEMDRで一つ一つ棘が抜けるように過去のものになり、不快な感情が抜けていくと 嫌なことを思い出す回数が減ります。

「前のように思い出さなくなった。」
「思い出しても 遠い昔にそのようなことがあったと思う位。」
「尋ねられるまで すっかり忘れていた。」
「どうでもよくなった。」
などのような言葉をおっしゃいます。

人間は本来前向きである、とトラウマが消えていくクライエントの方々と接する度に実感します。