2014年5月14日水曜日

愛されていました・・・

アルフレッド・アドラー博士は 
「どのような精神病理も勇気をくじかれていることに起因する」
と言い、保護者や教師に 勇気づけ対応の大切さを説きました。

今から100年以上も前のことです。

EMDRセラピーは1989年にアメリカの心理学者 フランシーヌ・シャピロ博士によって発表された 比較的新しいトラウマの治療方法です。

2013年8月に WHO(世界保健機構)がクライエントに負担が少ない治療方法として
「メンタルヘルス ストレス関連ガイドライン」の中で紹介しています。

アドラーの「勇気づけ」の理論とEMDRセラピーの治療には 重なる部分が多くあります。

幼いころに勇気をくじかれた人は 自分を否定的に見ています。
勇気をくじかれた時の出来事(トラウマ的体験)の中に
EMDRセラピーでは「否定的認知(トラウマ体験時に自分をどう思うか)」「その時の感情」「身体のどこでそれを感じるか」を伺います。

否定的認知は「私は不十分だ」「私は期待外れの人間だ」「私は無価値だ」「私は何か間違ったことをした」などなど 様々なものがあります。

EMDRセラピーでいくつかのトラウマが解消されてくると 肯定的認知が出てきます。

昨日はクライエントさんの口から
「私は愛されていました。」
と出てきました。

EMDRのRはReprocessingで再処理と言う意味です。
処理が 順調に進んだからこそ出てきた言葉で クライエントさんと一緒に喜びました。